依頼する前に必ず押さえたい:独自ドメイン・サーバー維持の基本とトラブル防止のコツ
ホームページ制作を依頼する際、多くの方が見落としがちなのが「ドメインとサーバーの維持管理」です。継続的に運用するためには、独自ドメインの取得・更新やサーバーとの契約が必要となり、その費用や契約先を誰が負担・管理するのかをあらかじめ把握しておくことが重要です。この記事では、ホームページ運用の基本となるドメイン・サーバーの仕組みと、トラブルを回避するためのポイントを分かりやすく解説します。
ドメイン(独自ドメイン)とは?
ドメインの役割
- 建物のような存在:インターネット上で自社サイトが「ここにありますよ」と示すための名前
- 例)「example.com」「myshop.jp」など
独自ドメインを取得するメリット
- ブランド力向上:無料ブログや無料サービスのURLではなく、自社名やサービス名が含まれるドメインで信頼感UP
- 自由度の高い運用:後々、サーバーを移転したりメールアドレスを独自に運用する際もドメインが同じならユーザーに混乱が少ない
契約と更新費用の目安
- ドメイン取得は年間1,000円~数千円程度(取得先やTLDによる差がある)
- 更新を忘れるとドメインが失効し、ホームページが表示できなくなるリスクも
サーバーとは?
ドメインが建物だとすると、サーバーは土地と覚えましょう。どちらも絶対に必要なものですよね。
サーバーの役割
- データの保管場所:ホームページのファイルや画像などを置いておくコンピュータ
- ユーザーがサイトにアクセスした時に、サーバーがページデータを送信し表示させる
サーバー契約が必要な理由
- ホームページを24時間稼働させるには、常にデータを公開できる環境が必要
- 無料サーバーでもサイト制作は可能だが、広告表示や機能制限などがある場合も多く、プロのサイト運用には不向き
サーバー費用の目安
- 月額1,000円前後~数千円程度が一般的(共有サーバーの場合)
- アクセス数が多いサイトやECサイトの場合、専用サーバーやVPSなど、やや高額なプランが必要になることもありますが、まずそのプランはホームページ運用のみでは使わないです。
ドメインとサーバーの契約先・費用負担は誰がする?
ここが本記事で一番覚えておかなければならない知識です。
様々な形態でホームページ制作を依頼する事が出来るようになった今だからこそドメインとサーバーの所有権が誰にあるのか把握しておかなければなりません。
例えばの話であなたがホームページ制作を生まれて初めて依頼する場合に、
ドメイン費用+サーバー費用を支払わなければ制作してもらったサイトを表示させる事は出来ません。
ドメイン費用は取得時に2000円程度、以降は、毎年更新の場合に2000円程度が不要になるまで支払い義務が発生します。
サーバーは、契約月にもよりますが基本的に3年はあっという間に過ぎるので36か月契約の場合だと、一括で36か月分支払うことになり、毎月換算で1000円程度になります。
サーバーは、自社や制作会社で管理している場合もあるかもしれませんが、セキュリティや機能性の面からサーバー会社と契約する事が殆どです。
契約するサーバー会社のプランによっては、メールアドレスの取得数制限や容量などサービスの内容が異なってくるので注意が必要です。
ホームページ制作会社から仮に20万円とあってもホームページ制作費用が20万円の可能性があるので確認しましょう。
ホームページ制作会社が契約するケース
制作費0円で月額費用型のサブスクリプションタイプに多い傾向があります。
この場合には、所有権が制作会社にあるため、保守管理契約を解除した時にサイト自体も閉鎖される場合があります。
- 制作会社が代理でドメインとサーバーを契約してくれる
- メリット:初心者にとって手続きが簡単、セットアップがスムーズ
- デメリット:契約名義が制作会社になると、今後別の会社に運用を依頼する際、移管手続きが複雑になる可能性や、移管費用の負担を負う場合、保守契約解除した際にサイト自体が使えなくなる可能性も、
依頼者(クライアント)が契約するケース
- 依頼側が自分の名義で契約し、制作会社へサーバー情報を提供する形になる。
- メリット:契約名義が自分自身なので、サイト移転や管理会社変更がスムーズに行える。
- デメリット:初めての方には取得・契約の手順が分かりにくく、最初が大変
費用負担の一般的な考え方
一番最初にドメインとサーバーは、建物と土地と伝えましたが、そう考えれば制作会社が負担する義務は一切なく、依頼者側に支払い負担が発生しなければならない事を覚えておきましょう。
- 更新料や月額サーバー費は依頼者が負担することが多い
- 制作会社が代理で支払った場合も、請求時に実費精算されるケースが一般的
トラブルを回避し、スムーズに運用するポイント
契約名義の確認
- ドメイン・サーバーともに名義が誰になっているのかを事前に必ず確認
- 将来的に別業者へ運用を委託したり、会社が変更になる場合に面倒な手続きが発生しないようにする
契約期間・更新日の把握
- ドメインは年単位、サーバーは月単位 or 年単位の契約が多い
- 更新忘れによるサイトのダウンを防ぐため、管理責任者を明確に決め、リマインド設定をしておく
ログイン情報・管理画面の引き継ぎ
- ドメイン管理会社やサーバー管理画面のID・パスワードをクライアント自身が保管できるように
- 制作会社に任せっきりだと、契約解除後に情報がわからずサイト運営が止まるリスクも
バックアップの取り方
- サーバー会社がバックアップを定期的に行ってくれるかどうか確認
- 自分でも定期的にデータをダウンロードして保管しておくと安心
具体的な運用フローのイメージ
- ドメイン・サーバーを契約(名義は依頼者 or 制作会社が代理)
- DNS設定(ドメインとサーバーの紐付け)を行い、ホームページを公開
- ホームページを完成後、月々 or 年間のサーバー費用・ドメイン更新費を支払いながら継続運用
- 更新日が近づいたら通知が来る(メールや管理画面)ので、手続きを忘れずに
- サーバーの負荷が増えた場合、上位プランへの変更や別サーバーへの移転なども視野に
まとめ
- ドメイン:サイトの「住所」。独自ドメインを取得・維持するには年単位で費用が発生
- サーバー:サイトの「保管場所」。24時間表示するには月額 or 年額の契約が必要
- 契約名義と管理責任を明確にしないと、後々トラブルの原因になる
- 費用負担は一般的に依頼者側が行い、更新切れには要注意
- ログイン情報・管理画面の共有やバックアップなど、運用に必要な情報はきちんと引き継ぎをする
ホームページ制作を依頼する前に、上記のポイントをしっかり理解しておくことで、「知らなかった…」というトラブルを回避しやすくなります。サイトは作って終わりではなく、契約・更新を続けていくことで運用が安定します。ぜひ制作会社との打ち合わせ時に、ドメイン・サーバーに関する契約形態や費用負担を確認し、長期にわたって安心してホームページを運用できる体制を整えましょう。